ルールメイキング・ワークショップ 〜見直すルールを決める〜(安田女子中学高等学校)

日時
2020年9月24日(木)16:00〜18:00
場所
リアル(安田女子中学高等学校)+オンライン(zoom)
主催
ルールメイキングプロジェクト(認定NPO法人カタリバが事務局、経産省の「未来の教室」実証事業の一環)
担当
ワークショップデザイン、ファシリテーター
人数
約20名
対象
安田女子中学高等学校のルールメイキングプロジェクトのメンバー
目的

1.アンケート結果を参考に、「見直すルール」を決める。
2.「見直すルール」ごとにチームをつくる。

内容

・オープニング
・外部スタッフから一言チェックイン
・アンケート結果を読み解く(25分)
・見直すルールを決める(70分)
・チームをつくる(10分)
・外部スタッフからのフィードバック

一言

今回の場は、リアルとオンラインの「ハイブリッドの場」として開催。参加者の生徒たちは学校でリアルに集まって、ファシリテーターはオンライン上から画面越しに指示を出していく形式でした。前半では、全校生徒へのアンケートを読み解く時間をつくりました。後半では、見直すルールを決めるために、まずは「個人で決める」からはじめて、次に「グループで決める」最後に「みんなで決める」と、進めていきました。特にこだわった点としては、他の人の意見を聞く前に「個人で決める」時間からスタートさせた点です。他者の声を聞いてしまうと、そもそも自分がどんな意見を持っていたのか、見えづらくなってしまう可能性があったからです。また、紙に書き出してから、見せながら話すことで、発話の敷居を下げるように意図しました。「グループで決める」時間に入る前には、以下の「決める上で大切にしたいこと」を共有してから、合意形成の時間に入ってもらいました。

【決める上で大切にしたいこと】
● まずは、あなたが率直に感じたことを、大切にしてください。
● 同時に、相手が感じたことも、大切にしましょう。
● 意見とは、表面的なものです。その背後にあるもの(理由や想いや価値観など)にじっくり耳を傾けましょう。
● 決める時は、一人ひとりが納得できることが大切です。
● 誰か一人の大きな声ではなく、みんなの合意で決めましょう。

ワークショップ用語で言えば、「グランドルール」に当たるかと思いますが、最近は、あまりこの用語は使っていません。というのも、「グランドルール」と言ってしまうと、「他の場では、違うグランドルールだった」とか「グランドルールとはこうあるべき」という固定概念に縛られてしまう可能性もあるからです。シンプルに「決める上で大切にしたいこと」と表現することで、受け手の誤解なども免れられるような気もしています。しかも、ここで「大切なこと」と言い切りたくないのは、この価値観を客観的事実としては押し付けたくない感じ、あくまでも「この場のつくり手の一人としては、私としては、これを大切にしたいんです。これを大切にしてもらえたらいいなと思ってます」ということを伝えたい感じ、それらを表現したいからなのだと思います。言ってみれば、客観的事実を措定しない「現象学的態度」を貫きたい、そういう気持ちもあるのかもしれません。